今回の記事は、ChatGPTのGPTsを使ったX(旧Twitter)投稿の自動作成アプリの開発方法について解説していきます。
「AI開発なんて難しそう」と思う方でも安心して取り組めるように、なるべくやさしい言葉を使っていますので、ぜひ最後まで読んでみてください。
また、X投稿の自動作成アプリとは言いますが、完全自動化ではなく、ハルシネーション(誤情報生成)を防ぐための「半自動化」 を行うこともポイントです。
前回の内容を踏まえつつも、「もっと具体的にGPTを作ってみたい!」という方に向けたステップバイステップのガイドになっています。
それではさっそく始めましょう!
👉 前回の記事:【GPTsとは?】ChatGPTを自分専用にカスタマイズする方法
はじめに
「GPTs」という言葉を初めて聞く方もいるかもしれません。
GPTsとは、ChatGPTを自分好みにカスタマイズする機能で、具体的には下記のようなことが可能になります。
✅仕事用GPT :メール作成や議事録まとめなど、ビジネスでの作業を助ける
✅学習用GPT :英語学習やプログラミング学習をサポート
✅副業用GPT :ブログやSNS投稿を自動生成・提案
このように、「こういう場面でAIに手伝ってほしい!」という用途に合わせた専門家AIを作れるのが魅力です。
今回の主役となるのは「Xポスト作成GPT」という、X(旧Twitter)用の投稿を自動で考えてくれるGPTです。
例えば、副業やマーケティングで「毎日SNSに投稿したいけど、ネタが浮かばない…」という方にとっては、とても役立つ存在になるでしょう。
しかし、AIにすべてを任せきりにすると、誤った情報を投稿してしまう可能性があります。そこで大事なのが、「最終的なチェックは人間がしっかりと行う」という点です。
これがいわゆる“半自動化”であり、ハルシネーション(誤情報)を防ぐための基本的な方法でもあります。
GPTsでX(旧Twitter)投稿を自動作成するAIアプリの魅力

SNSの投稿をAIに任せるメリット
(1)アイデア不足の解消
「何を投稿しよう……」と悩む時間が大幅に減ります。
AIにトレンド情報や興味・関心に合ったネタを考えてもらえるので、アイデアの幅がぐんと広がります。
(2)執筆時間の短縮
ツイート文章をゼロから考えるよりも、AIにたたき台を作ってもらうほうが速いです。
短い文章でも意外と悩むことがありますが、AIが提案してくれれば時短につながります。
(3)投稿内容の最適化
ハッシュタグのつけ方や文章の構成など、AIに最適化を任せることで、反応(いいね、リプライ、リツイート)を増やす工夫ができることもあります。
注意すべき点 ~ハルシネーションを防ぐ~
(1)間違った情報を投稿してしまう可能性
AIはしばしば、自信満々に誤情報を出してくることがあります。
これがいわゆる「ハルシネーション」です。
(2)半自動化で対策
AIが作成した投稿を人間が必ずチェックし、誤りや不適切な表現がないか最終確認しましょう。これさえしっかりすれば、リスクを大きく減らせます。
AI開発の準備:半自動化の理由と倫理的配慮
「AI開発」と聞くと、プログラミングの知識や特別なスキルが必要と思うかもしれません。
しかし、今回ご紹介するやり方は、ChatGPT Plusの機能(GPTs)を使うだけなので、専門的なコードを書く必要はありません。
ただし、以下のポイントには気をつけましょう。
ハルシネーションってなに?
(1)AIの“思い込み”
AIが実際には存在しない情報を、さも真実のように答えてしまう現象を指します。
これはChatGPTに限らず、さまざまな生成系AIに共通の問題です。
(2)対策は“人間の目”
投稿前にAIの文章を確認して、「これ本当かな?」と疑問に感じたら、必ず事実確認を行いましょう。
初心者でも分かる!リスク回避のコツ
(1)なんでも鵜呑みにしない
「AIが言うから正しい」とは限りません。
自分でも一度調べたり、誰かに聞いたりしてみると安心です。
(2)法律やマナーを守る
SNSに投稿する際には、他人を傷つける表現や権利侵害、デマなどがないかもチェックが必要です。
(3)自分の責任を持つ
最終的な投稿は自分のアカウントから出るものです。
AIが書いたからといって責任がゼロになるわけではありません。
実践!Xポスト作成GPTを作ろう
ここからは、実際に「Xポスト作成GPT」を作る手順を解説します。
前回の記事でも触れたGPTsの概要を具体的に応用していきます。
ステップ1:ChatGPT Plusに登録
ChatGPTの公式サイトへアクセスし、Plusプランに登録
ChatGPT Plusは月額22ドル(税込み)かかりますが、機能面や混雑面で有利です。
AI初心者レベルの方でも問題なく操作できます。
AI初心者の方にオススメの記事↓
AI初心者向け!ChatGPTをゼロから学ぶ【AI基礎知識&使い方ガイド】
既にChatGPT Plusを契約済みの方
そのまま次のステップへ進みましょう。
無料版の場合はGPTs機能がないため、必要に応じてアップグレードしてください。
詳しくは→【ChatGPT Plus】無料版と何が違う?課金のメリットを徹底解説!
上記情報は2025年2月時点のものです。料金や支払い方法は変更される可能性がありますので、最新の情報は公式サイトやアプリ内でご確認ください。
ステップ2:「GPTを探索」から新規作成画面へ

(1)ChatGPTの左側メニューに注目
「GPTを探す」というアイコンが表示されていますので、ここをクリックすると、GPTsに関連したページへ移動します。
(2)右上の「+作成する」ボタン
「+作成する」を押すと、新しいGPT作成画面に入れます。
ステップ3:「構成」をクリック

(1)新しいGPTの画面に移動
「作成する」や「構成」というボタンが表示されます。
(2)「構成」を押して設定開始
ここからGPTのアイコンや名前、説明、指示(プロンプト)などを入力していきます。
ステップ4:アイコンや名前、説明を決める

(1)アイコンを設定
✅アップロード:自分で作った画像を使う場合は「写真をアップロードする」を選びます。
✅DALL-Eを使用:OpenAIのDALL-E機能を使って、自動生成された画像をアイコンにすることもできます。
上記画像のように「DALL-Eを使用する」を選ぶと、自動でAIアイコンが生成される仕組みです。
(2)名前(GPTに名前を付ける)
例:「Xポスト作成GPT」「SNS運用AI」「Twitterネタ出しGPT」など。
用途が分かりやすい名前にすると、自分もあとで区別しやすいです。
(3)説明(どんなGPTかを簡潔に)
例:「このGPTは、私がXに投稿するツイートを自動生成してくれるAIです」
他人に公開する予定がある方は、とくに短くわかりやすくまとめましょう。
ステップ5:指示(プロンプト)を設定
(1)GPTがどんな口調やスタイルで答えるべきかを書く
例:「優しい口調で、初心者にもわかりやすく説明してください。」
語尾やテンションなど、細かく指定もできます。
(2)X向けの投稿文章をどう作らせたいか明確に
例:「Xに投稿するツイート案を3つ作ってください。テーマは“朝活”でお願いします。」
あるいは「140文字程度で、ポジティブなトーンで書いてください」など、具体的な指示があるとAIも答えやすいです。
(3)ハルシネーション対策として注意事項を入れる
例:「事実関係に誤りがないか最終チェックを促してください。」
GPTが虚偽情報を生成しがちな場合、注意コメントを書いておくのもおすすめです。
ステップ6:会話の開始者を設定

会話の始まりを自動化
「会話の開始者」にテキストを入力しておくと、GPTを起動した瞬間にその文章が送られた状態から始められるので便利です。
例:「明日Xに投稿するポストを作成してください」
このように書いておけば、ユーザーはワンクリックでGPTにリクエストできるようになります。
ステップ7:知識としてファイルをアップロード(必要に応じて)

(1)独自ファイルをGPTに読ませる
WordやPDFファイルなどをアップロードすることで、GPTがファイル内の情報を学習データとして参照できるようになります。
(2)ブログネタや商品情報などを入れておくと便利
例えば、過去の記事や自社商品紹介資料を読み込ませれば、GPTがそれらの内容に沿った投稿を作れるようになります。
(3)DALL-E画像生成の機能をオンにする(必要があれば)
「DALL-E画像生成」にチェックを入れると、ツイート用の挿絵を作らせることも可能です。
ただし画像をSNSに投稿する際は、誤って著作権侵害にならないように注意しましょう。
※上記の画像では、DALL-E画像生成の機能はオフにしています。
ステップ8:「プレビューする」→「作成する」で完成

(1)作ったGPTの動きをテストする
「プレビューする」の画面で、実際にどんな回答が出るか試せます。
(2)問題なければ「作成する」をクリック
AIの回答に不備がなければ確定しましょう。
これで「Xポスト作成GPT」が保存され、左メニューにも表示されるようになります。
(3)後から修正も可能
「あれ?もうちょっとこういう指示を加えたいな…」と思ったら、再度「構成」画面を開いて編集すればOKです。
ステップ9:作ったGPTの共有設定

(1)GPTの公開範囲を選択
「GPTを共有する」という項目で公開範囲を設定できます。
GPTsの共有設定には、「私だけ」「リンクを受け取った人」「GPTストア」の3つのオプションがあります。それぞれの概要は以下のとおりです。
私だけ
✅概要: 作成したGPTを自分だけが利用できます。
✅用途: 個人的なプロジェクトや、他者に見られたくない内容のGPTを作成する場合に適しています。
リンクを受け取った人
✅概要: 特定のリンクを知っている人だけがGPTにアクセスできます。
✅用途: チームメンバーや友人など、限られた人々とGPTを共有したい場合に便利です。
GPTストア
✅概要: 作成したGPTを全体に公開し、誰でも利用できるようにします。
✅用途: 汎用的で多くの人に役立つGPTを提供したい場合に適しています。
(2)GPT作成者の本名を非表示にする
作成したGPTには本名が表示されますので、「リンクを受け取った人」「GPTストア」を選択する際は、要注意です。
「私だけ」もしくは「リンクを受け取った人」を選択する際は、下記手順で本名を非表示にすることができます。


「GPTストア」を選択する際は、ビルダープロファイルで「名前(本名)」もしくは「独自ドメイン」を有効化する必要があります。
本名を公開したくない方は、独自ドメインを設定する必要があります。
Xポスト作成GPTを実際に使ってみる
GPTを呼び出してリクエスト

(1)メニューから「Xポスト作成GPT」を選択
先ほど設定した会話の開始者テキスト(例:「明日Xに投稿するポストを作成してください。」)をクリックすれば、GPTが自動で文案を作成します。
最終チェックは必須
AIが出した投稿案を読んで、おかしなところがないか確認しましょう。
「この情報は本当?」「表現がきつすぎない?」などをチェックしましょう。
もし誤りや不適切な表現があれば修正します。

「40代からの挑戦は遅くない!」
— 愛鳥 晴喜|AIと副業で未来設計 (@shiawase_aichou) February 16, 2025
私が副業を始めたのは40歳。最初はエクセルマクロを使った動画投稿で大失敗。でも、その経験があったからこそ、今の成功に繋がっています。行動し続ければ、必ず自分に合う道が見つかるものです。今日も一歩踏み出してみませんか?
今回は、あえてGPTが自動作成したポストをそのままXに投稿しました。
GPTが自動作成したポストでは、『私が副業を始めたのは40歳』となっていますが、実際には39歳から始めましたので、ハルシネーションが起こっています。
ですので、AIが作成した投稿を人間が必ずチェックし、誤りや不適切な表現がないか最終確認しましょう。
半自動化のメリット
✅自分がゼロから考えるより時短になるうえ、最終的な品質も自分でコントロールできます。
✅AI初心者でも気軽に取り組めるのがGPTsの魅力です。
こんなときどうする?:活用アイデア
商品PRやキャンペーン告知にも
新商品をアピールしたいとき、キャンペーンの紹介をしたいときに、AIがキャッチコピーやハッシュタグ案を出してくれます。
ただし、誇大広告や法律違反にならないかなど、必ず最終的に内容を確認してください。
継続投稿でフォロワーを増やしたい場合
例えば「英語学習に役立つフレーズを自動作成するGPTsを開発する」など、定期的にツイートを発信する仕組みを作ると、フォロワーからの期待が高まります。
複数のGPTを使い分ける
「Xポスト作成GPT」以外にも、「Instagram投稿専用GPT」「Facebook投稿向けGPT」などを作って、それぞれのSNSに合った文章スタイルを用意しておくこともできます。
ただし作りすぎると管理が大変になるので、必要に応じて使い分けましょう。
AI開発の今後:GPTsから広がる可能性
GPTsを使うことで、自分専用のAIアプリを作るハードルがぐっと低くなりました。
しかも、プログラミングの知識がほとんど要りません。
これは、AI基礎知識を少ししか学んでいないAI初心者でも取り組めるレベルです。
(1)スモールスタートでOK
まずは1つのGPT(今回の例でいう「Xポスト作成GPT」など)を試してみましょう。
(2)アイデア次第でいくらでも応用可
副業用、勉強用、趣味の創作用など、さまざまな分野で独自のAIを作れます。
(3)最終的にはあなたのビジネスや学習に最適化
コツコツと改良していくことで、自分だけの「本当に使えるAI」に育てることができます。
まとめ

最後に、今回の要点を振り返りましょう。
(1)Xポスト作成GPTとは?
✅ChatGPTのGPTs機能を使って、X(旧Twitter)投稿を自動提案してくれるAIを作る方法。
✅「投稿ネタがない」「時間がない」という悩みを解消しやすい。
(2)作成手順のざっくりまとめ
①ChatGPT Plusに登録
②左メニューの「GPTを探す」から「+作成する」
③「構成」でアイコン、名前、説明、指示、会話の開始者を設定
④ファイルアップロードやDALL-E画像生成をオンにするか選択
⑤プレビューで動作確認 →「作成する」で完成
(3)半自動化でハルシネーション対策
✅最終的に人間がチェックすることで誤情報投稿を防ぐ。
✅AI初心者でも簡単にスタートできるが、油断は禁物。
(4)応用例
✅キャンペーン投稿、定期的な投稿、他SNS向けのGPTなど、アイデア次第で様々に展開可能。
✅複数GPTを作る際は管理ルールを決めておくとスムーズ。
こうしてみると、AI開発と聞くほどの大掛かりな作業ではなく、誰でもできる「AIアプリづくり」 が可能だとわかりますね。
プログラミング言語を知らなくても、ChatGPT PlusとGPTs機能さえあれば始められます。
さらに踏み込むAI開発テクニック
今回の「Xポスト作成GPT」を一例として、GPTsの応用範囲はとても広いことを感じていただけたでしょう。
今後、当ブログ「未来鳥」では、さらに踏み込んだGPTsの開発テクニックをご紹介する予定です。
独自ドメインの設定
例:GPTを公開する際に、本名を公開したくない方は独自ドメインを設定する
複数の外部ツールとの連携
例:スプレッドシートやカレンダーと組み合わせ、自動投稿スケジュールを作る
自作のデータベースとのやりとり
例:自分のサービスや製品情報を大量に与え、より詳細な投稿を生成
商用利用時の注意点や権利関係
例:著作権、利用規約、プライバシー等の基本的なルール
「AIはなんだか難しい」と感じていた方も、まずは少しずつ試してみると、「あれ?意外とカンタンかも!」と感じるのではないでしょうか。
AI初心者の方でも、GPTsを入り口としてAIの世界に踏み出すことができます。
最後に
ここまでかなり詳しく説明してきましたが、これだけ情報量があれば、AI開発初心者の方でも「どう作ればいいか」「何に注意すればいいか」がひととおり理解できるはずです。
まずは実際に、ChatGPTとGPTsを触ってみましょう。
文章を読むだけではなく、実践することで理解度がぐんとアップします。
もし途中でつまずいたら、前回の記事に戻って復習してみましょう。
ステップ1:AI初心者向け!ChatGPTをゼロから学ぶ【AI基礎知識&使い方ガイド】
ステップ2:【ChatGPT Plus】無料版と何が違う?課金のメリットを徹底解説!
ステップ3:【GPTsとは?】ChatGPTを自分専用にカスタマイズする方法
そこにはChatGPTとGPTsの基礎的な考え方がまとまっていますので、繰り返し読んでいただければ幸いです。
AIはこれからますます進化していきます。
今のうちにGPTsを使いこなしておけば、今後のアップデートでも柔軟に対応できるでしょう。
ぜひ、「Xポスト作成GPT」のような便利なAIアプリをあなたも作ってみてください。
きっとSNS運用が楽になり、アイデアの幅も広がるはずです。
コメント